テスト計画スタートガイド

費用のかかる手戻りを回避し、高品質な建設プロジェクトを実現する。

Aconexのテスト計画は、構造化され追跡可能なITP(検査試験計画書)業務フローをプロジェクト情報と連携して提供します。各業務がいつどのように完了し、検査・テストされるのかを、各作業の担当者や承認者を含めて明確に示します。これにより、プロジェクトの各段階における役割、期待事項、責任が可視化され、関係者全員が同じ認識を共有できます。

組み込みの品質管理機能(ホールド・ポイントなど)により、品質管理担当者が作業を正しい順序と基準に従って完了させるのに役立ちます。各作業段階で、イベントログに逐一記録が残り、誰が何を行い、現在どの段階にあるのかを把握できます。そのため、プロジェクト完了時には、実施された作業の完全な記録を保持できます。

テスト計画は、住宅、商業施設、産業施設、インフラ、公共事業、土木工学、エネルギー・公益事業など、さまざまな建設分野で利用できます。主な利用者は、建設プロジェクトの現場スタッフです。

  • ゼネコン:現場責任者、安全管理者、現場監督、プロジェクト エンジニア  
  • 下請業者:現場監督、指揮監督
  • 発注者(オーナー):設計チーム、コンサルタント、安全検査官 

役立つ情報・アドバイス

現在、テスト計画はAconexのKSA1 と MEAインスタンスのプロジェクトでのみご利用可能です。皆さまからのフィードバックをもとに、今後も機能の改良・開発を進めてまいります。他のAconexインスタンスでの提供については、後日あらためて発表いたします。通知を受け取るには、 リリースハイライトの配信にご登録 ください。

テスト計画の魅力

  • リスクを軽減する。作業の品質管理を徹底することで、ゼネコンやオーナーの時間とコストを節約します。
  • 作業が要求基準を満たしていることを確実なものとし、証拠を徹底的に文書化します。テスト計画は、プロジェクト全体を通して品質管理と検証のためのロードマップとして機能します。
  • 検査やテストの対象となる資材や作業を特定し、誰が、どの段階で、どの頻度で行うのかを明確にします。
  • コミュニケーションを改善する。オーナー、設計チーム、コンサルタント、下請け業者が、個々の作業に対する期待事項と責任を認識できるようにします。
  • 作業の進捗を監視する。誰が進捗を停滞させているかを把握し、必要な是正措置を取ります。
  • 各施工作業の検査・試験作業を管理・追跡する。特定の検査活動の証拠となる記録に簡単にアクセスし、作業が適切に完了したことを確認します。

テスト計画を使用できるのは?

テスト計画における権限は、フィールドディレクトリで各ユーザーに役割を割り当てることで提供されます。権限はユーザーの所属組織内にのすべてのテスト計画に適用されます。 

テスト計画には4つの役割があります。

  • オブザーバー:テスト計画の閲覧が可能です。
  • コントリビューター:テスト計画の閲覧、作成、編集が可能です。
  • アソシエイト:テスト計画の閲覧、作成、編集、有効化が可能です。テンプレート、カテゴリ、レビューアのアクションの設定も可能です。
  • 管理者:  アソシエイトと同じ権限に加えて、テンプレートの公開が可能です。

上記役割に加えて、各テスト計画には独自の参加者の役割が設定されています。この役割はテンプレート内で設定され、特定のテスト計画に対して別個の作業権限をユーザーに割り当てることができます。 

参加者の役割:

  • 割当先(作業実行者) 作業を開始し、記録を追加して、作業を「要確認(レビュー)」段階に変更します。
  • レビューア:記録を追加し、ホールド・ポイント(作業保留点)などの重要な検査項目の確認作業を完了させます。
  • マネージャ:ホールド・ポイントを上書き、作業を完了/再開、記録を追加し、最後に承認者に提出して、テスト計画作業を正式に完了させる判断を仰ぎます。
  • 承認者:  マネージャと同等の権限に加えて、作業内容が満足のいく形で完了していれば、テスト計画を正式に完了(クローズ)できます。必要に応じて、テスト計画を再開することもできます。

テスト計画の許可設定に関する詳細はこちら

役立つ情報・アドバイス

テスト計画が有効になっていないというメッセージが表示された場合は、組織での利用を有効化するためサポートにご連絡 ください。

テスト計画メニューが表示されるユーザーは?

テスト計画は、メインナビゲーションメニューの「フィールド」モジュール欄に表示されます。テスト計画は、どのユーザーでも使用することができますが、特定の権限が付与されたユーザーのみが追加・管理可能です。さらに、Oracle Aconexモバイルでもご利用いただけます。詳細は、 モテスト計画モバイル版をご覧ください。

初期設定

プロジェクトでテスト計画を使用する前に必要な設定がいくつかあります。

  1. ユーザーの追加と権限の付与
  1. フィールドプロジェクト管理者は、(まだの場合)フィールドに エリアとサブエリアを追加します。
  2. フィールドプロジェクト管理者は、割当先がテスト計画で証拠として検査結果を追加できるように 検査用テンプレートを作成 します。
  3. 必要文書をアップロードします。テンプレートに参照用として含める必要がある文書があれば、文書保管箱に追加します。 
  4. テスト計画のアソシエイト/管理者の役割を持つユーザーは、テスト計画のカテゴリを作成 してテンプレートを分類して整理します。 
  5. テスト計画のアソシエイト/管理者の役割を持つユーザーは、(ホールド・ポイントと立会ポイント以外の) レビューアの確認作業を作成 します。
  6. テスト計画のアソシエイト/管理者の役割を持つユーザーは、 プロジェクトで使用するテスト計画のテンプレートを作成 します。
  7. テスト計画の管理者の役割を持つユーザーは、テスト計画のテンプレートを公開します。

テスト計画のしくみ

  1. コントリビューター(協力者)は、適切なテンプレートを選択してテスト計画を作成 します。また、テスト計画のマネージャ、承認者、場所を選択します。
  2. コントリビューターは、各作業に適切な割当先(担当者)とレビューアが割り当てられていることを確認し、テスト計画のアクティビティ(作業)を更新します。 
  3. アソシエイトは、テスト計画を有効にします。
  4. テスト計画でマネージャになったユーザーに通知が送信され、テスト計画で 要求された作業を開始します。
  5. 各作業の割当先にも通知が送信されます。リンクされた文書を閲覧し、作業内容・手順に従って作業を完了します 。検査記録と添付資料を追加 して、完了した作業の証拠を提供します。
  6. 割当先は作業を要レビュー段階に進めます。
  7. レビューアは通知を受け取り、作業の内容を確認します。
  8. 各レビューアは完了した作業を裏付ける証拠記録を確認します。完了した作業を検証した後、検査/添付ファイルを追加します。 
  9. レビューアはレビュー結果を選択して、作業のレビュー段階を完了させます。
  10. マネージャは、割当先とレビューア両方の作業が完了したことを確認します。
  11. マネージャは作業を完了にします。
  12. テスト計画の全作業が完了したら、テスト計画を提出する準備ができたことを知らせる通知がマネージャに送信されます。
  13. マネージャは、テスト計画を提出します。
  14. 承認者は、テスト計画が提出されたことを知らせる通知を受け取ります。
  15. 承認者は確認してテスト計画をクローズ(正式に終了)します。

役立つ情報・アドバイス

上記フローチャートの点線内は、1つの作業のライフサイクルを示しています。実際には、1つのテスト計画には、複数の作業が含まれます。

次のステップ